桃色 Colour Blossoms

メイライは、香港で不動産仲介の仕事をしている。ある日、若い恋人と部屋を捜している日本人女性、梅木夫人と出会う。彼女は、まるで50年代の映画スターのように、ゴージャスでその場を圧倒する魅力に満ちていた。梅木夫人は自分が長年所有したまま、埃に埋もれた状態になっている、プリンステラスの高級アパートを誰かに貸して欲しいとメイライに依頼するのだった。さっそくプリンステラスに出かけたメイライは、アパートの近くで見かけた、端正な顔立ちの警官ナンバー、4708に胸がざわめいてしまう。その部屋に魅了されたメイライは、梅木夫人に秘密で1人でその部屋に入り、みだらな妄想に身を任せるのだった。ある時どこからか現れた野性的なカメラマンKimに見つかってしまい、うろたえるメイライだったが、一方では一目で彼の虜になってしまう。その日から、アパートの外には4708が、部屋の中ではキムが、ただメイライの肌に触れることだけに魂を焦がしていた。やがて彼女は、不可思議な“真実”を知る。キムは30年前の梅木夫人=梅木里子(ハリス)が、この部屋で一緒に暮らした恋人だったのだ。梅木夫人が艶然と見守る中、プリンステラスのアパートに、もう一人の客人が現れる。それは、白い肌に黒い髪、眩しいくらいに美しい梅木里子。この部屋の中だけ、時間と空間が奇妙にねじれ始めているのを、メイライはまだ気付いていなかった。もっと不可思議で、ずっと切ない“真実”が、今まさに明かされようとしていた。
公開日
2005年5月14日(土)
監督
ヨン・ファン
脚本
ヨン・ファン
撮影
ウォン・ユー
音楽
サレンダー・ソディ
出演
テレサ・チャン 松坂慶子 カール・ン
製作年
2004
製作国
香港
原題
COLOUR BLOSSOMS
上映時間
103
INTRODUCTION
夜には妖艶な都市の顔を持つ、国際都市香港。この極彩色の街を舞台に、3人の女と2人の男が激しい愛欲の世界を繰り広げるのである。不動産会社を経営するメイライを演じるのは、台湾出身のテレサ・チャン。スキャンダル・クイーンとして知られ、ファッション・リーダーにしてクリエーターとマルチに活躍をしている。梅木夫人に扮するのは、本作で初めてのアジア映画出演となった松坂慶子。そして謎の女を演じるHarisuは、韓国で初めてトランスジェンダーを宣言したニューハーフである。また、男優陣も個性的だ。Kimを演じる東京出身の人気モデルShoと、俳優リチャード・ンの息子で、警官No.4708を演じたカール・ンという、正反対のタイプでありながらも魅力的な2人の男性。彼らが醸し出す淫靡さにも注目である。監督は「美少年の恋」、宮沢りえがモスクワ映画祭主演女優賞に輝いた「華の愛遊園驚夢」を手がけたヨン・ファン。またプロデュースにフルーツ・チャンがクレジットされている。まさに香港、韓国、台湾のコラボレーションによる、官能と興奮のアジアン・エンターテインメンがついに誕生した。
STORY
メイライは、香港で不動産仲介の仕事をしている。ある日、若い恋人と部屋を捜している日本人女性、梅木夫人(松坂慶子)と出会う。彼女は、まるで50年代の映画スターのように、ゴージャスでその場を圧倒する魅力に満ちていた。梅木夫人は自分が長年所有したまま、埃に埋もれた状態になっている、プリンステラスの高級アパートを誰かに貸して欲しいとメイライに依頼するのだった。さっそくプリンステラスに出かけたメイライは、アパートの近くで見かけた、端正な顔立ちの警官ナンバー、4708に胸がざわめいてしまう。その部屋に魅了されたメイライは、梅木夫人に秘密で1人でその部屋に入り、みだらな妄想に身を任せるのだった。ある時どこからか現れた野性的なカメラマンKimに見つかってしまい、うろたえるメイライだったが、一方では一目で彼の虜になってしまう。その日から、アパートの外には4708が、部屋の中ではキムが、ただメイライの肌に触れることだけに魂を焦がしていた。やがて彼女は、不可思議な“真実”を知る。キムは30年前の梅木夫人=梅木里子(ハリス)が、この部屋で一緒に暮らした恋人だったのだ。梅木夫人が艶然と見守る中、プリンステラスのアパートに、もう一人の客人が現れる。それは、白い肌に黒い髪、眩しいくらいに美しい梅木里子。この部屋の中だけ、時間と空間が奇妙にねじれ始めているのを、メイライはまだ気付いていなかった。もっと不可思議で、ずっと切ない“真実”が、今まさに明かされようとしていた。
CASTING
●テレサ・チャン 70年代香港の人気アイドル・グループ「ウィナーズ」の元メンバー、ケニー・ビーの元妻。エンタテインメントとファッションの世界において革新的で最も注目を集める存在である。本作に出演し、映画界への進出も果たした。 ●松坂慶子 1952年生まれ。東京都出身。14歳でテレビ「ウルトラセブン」に初出演。19歳のとき映画「夜の診察室」で主演デビュー。80年「道頓堀川」「蒲田行進曲」で日本アカデミー賞主演女優賞受賞。90年カンヌ映画祭でグランプリを獲得した「死の棘」に出演。主な出演作は、「上海バンスキング」(84)、「火宅の人」(86)、「卓球温泉」(98)、「精霊流し」(03)など。 ●ハリス 19歳のときに東京デザイナー学院のヘア・スタイリング・コースを卒業。その後、性転換手術などを経て、彼女は今スリーサイズが89・62・90の美しいボディの持ち主になった。写真集を出版し、「So Basic」「Edwin」などのジーンズ・メーカー、「Do Doコスメティック」などの広告のモデルとしても活躍している。 ●カール・ン 香港映画界を代表する俳優“リチャード・ン”の息子。主な出演作は「ひとめ惚れ」(00)、「レディ・ウェポン」(02)、「メダリオン」(03)、「ブラック・シティ 黒白森林」(03)など。 ●Sho モデルとして活躍。数多くのコマーシャルや大規模なファッション・ショーに出演。その後、監督ヨン・ファンの目に留まり、本作への出演が決まった。
映倫
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